OHIとは口腔衛生指導の略称です。歯科医院では、歯科衛生士に歯磨き指導(TBI /ToothBrushing Instruction)をされたご経験がある方も多いと思います。口腔衛生維持のためには最も大事なことですが、吹上みなみ歯科では、「お口の健康が患者さんの人生をより健康に、豊かにする」という考えのもと、食生活・生活習慣など口腔以外の情報もあわせて分析し、全身状態を含めた口腔衛生維持に努めています。
私たちは何よりもまず、患者さんご自身が今後起こり得るリスクや問題を正確に知っていただくことが重要と考えており、そのために必要な検査を患者さんの口腔状態に応じて実施、改善すべき課題を抽出して患者さんと共有しています。
口腔機能は食べ物を口に取り込む、咀嚼、食塊の形成と移送、嚥下(飲み込むこと)、構音、味覚、触覚、唾液の分泌などにかかわっています。口腔機能が低下すると食欲も低下し、栄養が偏り不足するようになります。その結果、筋量や筋力が減少し、免疫、代謝といった機能も低下します。筋力が落ちると運動機能が低下し、不活発な生活となり、代謝も低下するため、食欲がいっそう低下し、さらに栄養が偏り不足していくといった悪循環が生じます。また免疫機能が低下すると様々な病気にかかりやすくなります。特に高齢者では肺炎などの感染症を繰り返し、寝たきりになることもあります。吹上みなみ歯科では主に65歳以上の方を対象に、舌圧測定、咀嚼力検査などの口腔機能検査を定期的に行い、検査数値の推移を把握することで口腔機能の変化をいち早く察知し、対応することを目指しています。
歯のPMTC(歯石除去・歯面清掃)歯科医院で行われる専門家による徹底した歯面清掃をPMTC(Professional Mechanical ToothCleaning)といいます。専用の機器とフッ化物入り研磨剤を使用して、歯みがきで落とせない歯石や磨き残したプラークを中心に全ての歯面の清掃と研磨を行い、むし歯や歯周病になりにくい口腔環境を整えます。歯と歯周組織の健康は、ご自宅での毎日のケア(ホームケア)と歯科医院での専門ケア(プロフェショナルケア)を両立することで、維持することができます。個人でケアの難しい部分(歯と歯の間・歯と歯肉の境目・一番奥の歯の奥・矯正装置装着部・歯周ポケット・歯並びの悪いところなど)にはプラークが蓄積しやすく、プラークが石灰化して歯石ができると取り除くのはさらに難しくなります。吹上みなみ歯科では主に歯科衛生士がホームケアでは行き届かない部分を中心に、歯面の歯石やプラークを除去・研磨します。歯石除去では、スケーラーという器具を使って機械的に歯石を取り除きます。また歯面清掃では、歯の表面に付いたプラークや着色を専用機器とフッ化物入り研磨剤を用いて除去します。